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MBTIコーチング

2016.8.18

ミッドライフクライシスとは何か?私の場合を例として

渡邉 寧 | 株式会社かえる代表取締役

■ミッドライフクライシスとは?

ミッドライフクライシス(中年の危機)という概念があります。

人は人生の前半は自分が「自然」と思うやり方で人生を開拓していきます。しかし、中年期に差し掛かると(30代以降~)、本来自分が「自然」とは思わないやり方で人生を開拓することに惹かれていきます。

例えば、仕事の会議で抜け目なく観察して合理的に考えることを旨としてきたひとが、他人との感情的な歯車のかみ合いを重視するようになったりします。また、現実的な問題解決を素早く進めることで実績を上げてきた経営者が、自分の経験を学生のキャリアの可能性を広げるために役立てようと考えるようになったりします。

ユングはこのような傾向について、

私たちは、人生の午前のプログラムにそって人生の午後を過ごすことはできない。なぜなら、人生の午前では大きな存在であったものが、午後には小さな存在になっており、午前では真実だったことが、午後には嘘になるからだ(”Modern Man in Search of a Soul”)

と述べています。

■私の場合

昔のブログを整理していて、なるほど、これは今から考えるとミッドライフクライシスそのものだな、と思う自分の記述を見つけました。

人生は振り子のようなもので、相反する価値観のどちらが重要か、行ったり来たりします。どちらかが絶対に正しいということはなく、その振り子運動をらせん状の運動につなげていくことが重要なんだと思っています。そして深めていく。

この記事を書いた当時は、だいぶ思考に偏っていた時期でした。仕事も戦略コンサルティングで、思考して示唆(インサイト)を出すことに大きな価値が置かれていました。その為、思考とは真逆の感情についてエネルギーを注いでいく必要があったんだと思います。コーアクティブコーチングはそのメソッドとしてとても良かった。

今でも、自分が最も信頼して使う機能は「思考機能」なんですが、記事を書いた当時とはだいぶ違う状態にあるのを感じます。(思考機能=ユングのタイプ論における機能の1つ。詳細は「MTBIとは?:MBTIが人生に役立つ3つの理由」を参照)

今からまた3年後にはまた違う状態になっているのだろうと思いますが、色々な価値観を行ったり来たりしながららせん状に人生を作って行く、という意識だけは変わらないのだろうな、と思います。

2013年9月21日
「感情と人生選択」

人生の岐路とコーチング

久しぶりにコーチングの話。

ずいぶんと長いこと人生の岐路に立っているように思います。ここ数年、人生の節目を迎えている感覚があり、次のステージへの突破口を探して、折に触れて立ち止まっては社会と自分の人生について考え、きっかけを求めて新しいことにチャレンジしたりしています。

そういう状況でコーチングに出会ったのは、まあ必然と言うかCallingされたというか、自然な流れだったように思います。

最初についてもらったコーチは、ビジネスコーチのアプローチを取る人でした。まず、人生の目標設定をして、その目標を達成するスケジュールを引いて、行動計画に落とし込む。
「3年後どうありたいですか?」「そのために来年何をしますか?」「今年何をしますか?」「来月何をしますか?」「明日何をしますか?」と、曖昧な目標を少しづつ詰めて明確にする質問をよく投げかけられました。質問に答えようと頭を絞る中ではっきりした行動計画が作られていく感じ。

感情を味わい尽くすということ

このアプローチはこれはこれで良かったのですが、直感的に何かが足りない気がして、私は別のタイプのコーチングの講座に参加しました。たった3日の研修でしたが、本質的に響くものがあり、そのままこのコーチングのアプローチを取る別のコーチに定期的なコーチングをお願いすることにしました。

それから9カ月継続してコーチングのセッションを受けています。毎回のセッションで少しずつ色々な気づきがあります。特に、前回受けたセッションでの気づきは「なぜ、自分はこんなにも長い事人生の岐路に立ち続けているのか?」という問いの答えに繋がるものでした。長い事岐路に立っているのはわかっているのに、どうして次の一歩が決まらないのか。

その原因は、一言で言うと、「自分には感情を噛みしめて味わい尽くす経験が足りない」ということなのではないかと思います。

その気づきはコーチの直感によってもたらされました。「最近の出来事の中で、響いた瞬間について話す」ことをしている中で、私が「××という出来事が本当に良くて心に染みました。だけど、、、」という発話をした瞬間、コーチが「ちょっと待って!」と話を遮りました。コーチは私が「だけど、、、」の先を考えることによって響いた感情を味わい尽くせないと直感したようです。

実感が無ければ決断出来ない

成功したら嬉しいのは当たり前です。しかし、世の中一般的に「一時の成功に安住せずに次の高みを目指す」という考え方が良しとされているように思います。天狗にならず、謙虚に研鑽を続ける。4,000本安打を打とうが淡々とルーティンのトレーニングをこなし、次の高みに登っていくイチローは幅広い尊敬を集めています。

これはこれで正しいと思うのですが、「一時の成功に安住せず次の高みを目指す」が故に、実は「成功の嬉しさを味わい尽くす機会」が奪われているのではないか?とも思います。
次へ、次へ、と自分で自分を急き立てた結果、感情を深く味わう実感に欠けた人格を自分で作ってしまっているのではないか?

感情に深く裏打ちされた経験は物事を判断する際の強い根拠になります。「私は○○ということがしたい。なぜなら、過去にこういう経験をして、それについて私は心から××と感じた」ということを言えるか言えないか。
実感を伴った経験が無い人は、何をするか頭で考えようとします。しかし、「論理的に考えて、選択肢は3つあって、、、」とどれだけ緻密に考えたとしても、腹落ちした結論を出すことが出来ない。実感が無いのです。だから、それが本当に自分が望むものなのかどうか判断できない。

実感の追体験を行う

過去を遡って経験の追体験を行うこと。その中で、自分が本当はどう感じていたのかをもう一度思い起こして心に刻んでいくこと。そして、その実感を持って人生の選択をしていくこと。
私が今しなければならないことはきっとそういうことなんだと思います。そのためにコーチの手助けを受ける。それが出来た時に確信を持って次の一歩を踏み出すことが出来る。そんな風に思います。

私の周りを見ても、30代半ばとなって人生の選択に迷っている人は数多くいます。しかも結構長いこと、結論が出せずに困っている。皆が皆、私と同じような感覚であるとは思いませんが、その少なくない人が、強い感情の記憶が無いが故にいつまでも人生の選択ができずにさまよっているのではないか。そんなことを感じるコーチングセッションでした。

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著者プロフィール

渡邉 寧YASUSHI WATANABE

慶応義塾大学文学部/政策・メディア研究科卒業後、ソニー株式会社に入社。7年に渡りマーケティングに従事。約3年の英国赴任を経てボストン・コンサルティング・グループに入社。メーカー、公共サービス、金融など、幅広い業界のプロジェクトに4年間従事。 2014年に独立し、現在は「人と組織が変わること」に焦点を絞ったコンサルティングに取り組んでいる。プライベートではアシュタンガヨガに取り組み、ヨガインストラクターでもある。株式会社かえる代表取締役。

プロフィール詳細

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