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MBTI

2019.4.24

MBTIとは?|MBTIが人生に役立つ3つの理由

渡邉 寧 | 株式会社かえる代表取締役

■MBTIとは:自分の性格から考える

「口数が少なく、何を考えているのかわからない」
「話が良く飛ぶ」
「客観的で冷たい感じがする」
「締切ぎりぎりにならないと作業を始めない」

これ、私がこれまでの人生の中で、自分の性格について何度となく言われてきたことです。特に学校で言われることが多かったかな。

あまり好意的な評価ではありません。こういう評価をされるたびに、自分は何か問題があるんじゃないかと思ったものです。何とかしてこういう自分の性格を変えてしまいたい、と何度も思ったものでした。

■MBTIという性格検査

MBTIとはなんでしょうか?これは、全世界で毎年500万人が受験している非常にメジャーな性格検査です。

私は2014年にこのMBTIを受けました。職場のマネージャー研修でMBTIが導入されていたから、というそれだけの理由で受験しました。受けてみて本当に驚きました。自分がどうしてこのような性格になっているのか、はじめて理解することが出来ました。

日本ではMBTIはあまりメジャーではありません。しかし、MBTIを使うことで劇的に自己理解が進み、その恩恵に預かる人は多いと思います。あらゆる自己理解ツールと同様、MBTIは万能の魔法の杖ではありません。これを受ければ自分のすべてがわかるという類のものではありません。しかし、MBTIからより良い人生を生きるためのヒントを得る人は大勢いると思います。

ここでは、MBTIが何かということに簡単に触れ、私が思うMBTIが役立つ理由を3つ挙げたいと思います。MBTIは1943年に発表されて、今日まですでに70年以上の歴史を持っています。その活用は全世界で多岐に渡ります。私がここに書く話はMBTIのごく一部にすぎません。興味を持たれた方は、是非、MBTIの公開講座を受けてみてください。(JPPで定期的に公開講座が開かれています)

■MBTIとは?:その概要

MBTIは自己・他者理解のためのメソッドです。心理検査を受けた後、受験者は認定ユーザーのサポートの元、自分が16の性格タイプのどれに当たるのかを検証します。16の性格タイプは4文字のアルファベットで示されます。(例:ESFJ、ISTP)

これだけ聞くと、世の中に無数にある性格検査と何が違うのか?と思われるかもしれません。もしかしたら、人間の複雑な性格をたかだか16個のタイプで説明できるわけがない、と思われるかもしれません。

しかし、MBTIの恩恵は、必ずしも、「自分の性格タイプを知る」ことから来るわけではありません。ここは重要なポイントなので、誤解を恐れずに言い換えると、「16の性格タイプのどれに自分が当たるかを知ること」自体にはあまり意味がありません

例えば、私はMBTIではINTPというタイプです。INTPの特徴を「MBTIタイプ入門」(第6版)の「本来の姿」から引用すると下記のように書いてあります。

ものごとや人と自分との間に距離をもって、考えや状況を客観的に素早く分析し、独自に問題解決を進めていくことに力を発揮する。難題を他者や自分に投げかけ、新しい論理的な考えを見出すことに挑戦する。一般的に知られている知恵や知識に対抗するアプローチを必要とする解決を求められている問題に、ひとりで取り組む時に、もっとも力を発揮する。一人で取り組むときに力を発揮するが、辛辣な批評要旨のまとめによってグループが複雑な問題の核に迫るのを補佐する。

MBTIの説明力の高さには本当に驚かされます。ただ、この自分のタイプの傾向を知ることだけがMBTIの価値ではありません。

MBTIに価値があるのは、自分がどうして上のような性格になっているのか、その基本構造の設計図を提供してくれるからです。その基本構造は20世紀の心理学者C.G.ユングのタイプ論をベースに作られていて、深くて複雑なものです。

MBTIの16の性格タイプは2×2×2×2の掛け算によって分類されます。これが基本構造です。

 

性格タイプ=

エネルギーの方向性(EかIか)
                ×
知覚のプロセス(SかNか)
                ×
判断のプロセス(TかFか)
                ×
外界との接し方(JかPか)

 

当然、このシンプルな構造で人間の複雑な性格のすべては説明できません。しかし、この基本構造は、自分の性格の根幹を考え始める入口として必要十分な複雑さだと思います。(*構造の詳細説明はMBTI協会などで詳細な説明がされていますのでここでは省きます)

■MBTIとは?役立つ理由①:自己理解が進む

MBTIを受けると、検査結果をもとに認定ユーザー支援の元、自分のタイプの検証を行います。検査で報告された結果は「仮説」にすぎません。実際、報告されたタイプがしっくりくると回答する人は7割程度で、3割の人は報告されたタイプとは違うタイプが自分のベストフィットタイプであることを発見します。

この過程で様々な発見があります。自分の性格が、4つの心的機能・態度のダイナミクスによって作られていることを理解します。

例えば、私は対象から距離を置いて考え事をしていたりしますが、これは「I:内向」×「T:思考」の掛け算から来ています。「I:内向」と「T:思考」がそれぞれ「心の利き手」なので、これらを使う方が自分にとっては自然なのです。良い・悪い、の問題ではなく「それが自分にとっての自然なのだ」ということを知れたことはMBTIの恩恵です。

自然にしていると、冒頭に挙げた「考え事をしているようだが、何を考えているかわからない」と思われがちです。それについて後ろめたさを感じる必要は何もありません。と、同時に、必要な場面では、「利き手」でない方を使って「敢えて外に向けて、自分の意見をはっきり明確に述べる」ことが重要と理解しています。利き手でない方を使っていると消耗します。なので、無理をする必要はありません。ただ、メリハリを持って使い分けをすることが重要なのです。

■MBTIとは?役立つ理由②:他者理解が進む

上に述べたように、MBTIは2×2×2×2の掛け算により自分のタイプ分けを行います。各機能・態度の2つ対極のどちらに自分が当たるのかを検証していきます。その過程で、当然、自分とは対極の機能・態度を持つ人が居ることにも気づきます。この気づきが非常に大きい。自分のものの見方・考え方とは異なるものが存在するということが心から理解できます。それに伴い、なぜ、自分が特定の人や行動に対してイライラしたり、受け入れがたいと感じることがあるのかが理解できます。

例えば、私は仕事で全体像と結論の見えない話をされるとイライラします。「要はなんなの?」と思ってしまう。これは自分の知覚プロセスが「N:直観」であることに起因しています。「N:直観」同士で話している分には問題ないのですが、「S:感覚」の人と話すと問題が起こることがあります。

「S:感覚」の人は、自分の周囲で起こっている事実を一つ一つ観察します。その為、説明も順を追った丁寧なもので、事実をベースとしたものになります。観念や概念を使って結論を急ぐことはありません。「N:直観」は、過程を省略して結論に飛ぶ傾向があります。その為、「S:感覚」の人の順を追った説明がまどろっこしく感じてしまう。

S・Nには優劣はありません。ただ、タイプの差があるだけです。それを理解するとイライラすることが無くなります。なぜなら、自分がイライラしているのと同じように、相手も自分にイライラしていることに気づくからです。

「S:感覚」の人にとっては「N:直観」の人の話は突拍子が無いと感じます。事実を無視して話をするし、定義を曖昧に連想ゲームのように脈絡のない話を始める。SとNが上司と部下の関係だった場合は往々にしてコミュニケーション問題が発生します。

あなたが相手にイライラしているように、相手もあなたにイライラしている。お互いがお互いのストレッサーになり得るということをMBTIは教えてくれます。

■MBTIとは?役立つ理由③:中年の危機への対処がわかる

自分の周りを見ていると、男性も女性も30代半ばを過ぎる頃から少しずつ人生観が変わっていくように思います。転職を考え始めるのもこのタイミング。がつがつ仕事をしていた人が突然スローダウンして森に入ってしまったり、ロジックの巨頭みたいだった人が突然フィーリング重視の仕事を始めたり。

正直、20代の若い人から見ると、中年に差し掛かる人達に、一体全体何が起こっているのか理解に苦しむんじゃないかと思います。

ユングのタイプ論から考えると、これは人間が成熟する過程で自然に起こる現象なのだそうです。ミッドライフクライシス(=中年の危機)として知られる「俺の/私の人生ってなんだったんだ?」という虚無感があります。これは、光と闇、表と裏、のように、これまで意識の表面に出てこなかった「未熟な半身」にスポットライトが当たる現象です。この過程を経ることで「成熟した半身」「未熟な半身」統合され、一人の人間として成熟していく。だから、この虚無感にはしっかりと向き合っていかなくてはならない。

MBTIは「心の利き手」の構造を明らかにします。若い頃は、この「利き手」をきちんと発達させることが重要です。しかし、人生の後半に向かうに当たっては、「利き手では無い方」の機能が人間としての成熟の鍵となる。なぜならそれらが「未熟な半身」を構成しているからです。

例えば、私の場合は主機能が「T:思考」で補助機能が「N:直観」。これらが利き手。だから、自分が人間として成熟するには第3機能の「S:感覚」劣等機能の「F:感情」に目を向けなければならない。私は個人的にコーチングが非常に重要だと思っています。それはこれが自分の「S:感覚」と「F:感情」の発達を促すとても良いツールだと思っているからです。

 

人生を通じた発達への示唆を与えてくれる性格検査というものを、私はMBTI以外に知りません。MBTIが唯一ここまでの示唆を出してくれるのは、それがユングの理論をベースにしているからです。理論はシンプルですが、それゆえに非常に説明力が高い。世の中には人の性格を記述するテストは多く存在します。非常に使いやすいものをいくつかあり、目的に応じて使い分ければ良いと思っています。ただ、もし深く自己と他者を理解し、人生を俯瞰したいと願うのであれば一度MBTIを試してみるのは悪くありません。

 

以上、MBTIの概要と私がMBTIをお勧めする理由を3つ書いてきました。
MBTIは単独で自己理解のツールメソッドとしてとても有効ですが、さらに自己理解の後で、各専門分野で利用することが、MBTIの有益性を増します。人的には個人コーチングとチーム強化の場面で使うと非常に高い効果が出ると思っています。具体的にどのような用いられかたがあるかは、日本MBTI協会のホームページをご覧ください。

 

著者プロフィール

渡邉 寧YASUSHI WATANABE

慶応義塾大学文学部/政策・メディア研究科卒業後、ソニー株式会社に入社。7年に渡りマーケティングに従事。約3年の英国赴任を経てボストン・コンサルティング・グループに入社。メーカー、公共サービス、金融など、幅広い業界のプロジェクトに4年間従事。 2014年に独立し、現在は「人と組織が変わること」に焦点を絞ったコンサルティングに取り組んでいる。プライベートではアシュタンガヨガに取り組み、ヨガインストラクターでもある。株式会社かえる代表取締役。

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