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6次元モデル(異文化を理解するフレームワーク)ブログ歩きながら考える

2025.11.28

AIに見つけてもらえる自分になる:人材マッチングの新時代 – 歩きながら考える vol.177

渡邉 寧 | 京都大学博士(人間・環境学)

今日のテーマは、鬼滅の刃がアジア圏で人気な理由の背景に透けて見える文化的価値観について。このシリーズでは、筆者が街を歩きながら、日々の気付きや研究テーマについてのアイデアを語っていきます。ふとしたタイミングで浮かんだアイデアや、知的好奇心をくすぐる話題をラジオ感覚で平日(月~金)毎日お届けしています。

こんにちは。今日も移動時間を使って、ちょっと考えごとをシェアしようと思います。きっかけは、11月24日の日経新聞で見かけた記事。ウォンテッドリーが「AIエージェントモード」っていう新機能を出すらしいんですよ。これを読んで、人材業界がこれからどう変わっていくのか、そして僕たち個人はどうすればいいのか、歩きながら考えてみました。

AIが採用候補者を探す時代

まず、ウォンテッドリーの新機能について簡単に紹介しますね。記事によると、「AIエージェントモード」は、採用担当者がAIと対話形式で「こういう人材が欲しいんです」って伝えると、AIが自動的に候補者をスクリーニングしてリスト化してくれるというもの。2025年11月25日から提供開始だそうです。

これ、何が便利かっていうと、今まで採用担当者が週に最大30時間もかけていた候補者探しの作業を、AIが肩代わりしてくれるってことなんですよね。人がやると候補者1人を探すのに10〜20分かかっていたのが、AIなら一度に最大10人の候補者を約5分で提案できるらしい。だいぶ効率化されますよね。

で、このニュースを見て、実は僕も似たような経験をしたことがあるなと思い出したんです。

専門家じゃないからこそAIに頼った話

以前、ランサーズでエンジニアを探してた時のこと。作ろうとしていたシステムがAI関連のものだったんですけど、僕自身はエンジニアじゃないから、「こういうものが欲しい」ってことは自然言語で言えるんだけど、それを作るのにどういう技術が必要なのかはわからない。

ランサーズに登録している人のスキルや実績を見ていくと、情報が多すぎて誰に頼めばいいのかわかんなくなるじゃないですか。で、「これ、AIに聞けばいいんじゃない?」と思って、AIに候補者の情報を全部見せて相談してみたんですよ。

そしたら見事に、「この人はこういうところが優れていて、あなたが作ろうとしているものに対応できると思いますよ。単価を見ても、この人を選ぶのが合理的なんじゃないですかね」みたいな判断をしてくれた。

この経験から、人材マッチングの世界はAIによって大きく変わるだろうなと強く感じましたね。しかも、AIで言語の壁がほぼなくなってきてるから、世界中から最適な人を探してくることも可能になる。人材エージェントが紹介料を取るビジネスモデルも、コスト面・効果面の両方から、早晩AIに置き換わっていく部分が出てくるんじゃないかなと思います。探索はAIが行い、転職を口説くのは人間、というような感じでしょうか。

転職活動してない人もAIに見つけられる?

ここからがちょっと面白い話なんですけど、AIによる人材マッチングが進むと、「今は転職活動をしていない人」も候補者として見つけられるようになるんじゃないかと思うんですよね。

今までは、転職サイトに登録している人や、LinkedInに経歴を書いている人が主な対象でした。でも、AIがSNS上の情報を統合して分析できるようになると、「この人は今、職探しをしているようには見えないけど、おそらくあなたの会社で探しているポジションをうまくやってくれるんじゃないでしょうか」みたいなことを提案してくる世界になるかもしんない。

これって、どう考えても人力じゃ無理じゃないですか。「あの人、転職する意思があるかどうかわかんないけど、本当だったらあの人がすごい適任だと思うんだよね」みたいな、今まで口コミや人脈で探していたようなことが、AIを使うともっと幅広くできるようになる。

採用する側からすると夢のような話ですけど、求職者側からすると「知らないうちに候補者になっている」可能性があるわけで、ちょっと怖くもあり、興味深くもある展開ですよね。

AIフレンドリーな発信をしていこう

で、これは何を意味しているかというと、ネット上でAIの検索に引っかかるような個人の発信をしている人は、そういうAI検索に引っかかるけども、していない人は引っかからないってことなんですよね。

つまり、これからは「AIフレンドリーな情報発信」っていうのが重要になってくるんじゃないかなと。

別に文章で書く必要はなくて、Podcastみたいなものでもいいし、YouTubeで動画をあげてもいい。AIがクロールしていく中で、「自分はこういう人間なんだ」ってことを示しているかどうか。これが、今後様々な仕事の機会を得る上で重要になるんじゃないかなという気がしています。

日本だとまだLinkedIn文化があんまり根付いていないし、自分のスキルや経験をネット上で発信することに抵抗がある人も多いかもしれません。でも、AIによる人材マッチングが当たり前になる時代には、「AIに見つけてもらえる自分」になっているかどうかが、キャリアの機会を左右するようになるかもしんないですね。

というわけで、今日はウォンテッドリーの新機能から始まって、AI時代の個人の発信について考えてみました。人材業界はAIによって大きく変わる業界の一つだと思うし、その変化は僕たち個人の働き方やキャリア形成にも影響を与えそうです。

この記事が少しでも面白い・役に立ったと思ったら、ぜひいいねやフォローをしてくれると励みになります。最後まで読んでくださり、ありがとうございます。また次回の「歩きながら考える」でお会いしましょう!

著者プロフィール

渡邉 寧YASUSHI WATANABE

慶応義塾大学文学部/政策・メディア研究科卒業後、ソニー株式会社に入社。7年に渡りマーケティングに従事。約3年の英国赴任を経てボストン・コンサルティング・グループに入社。メーカー、公共サービス、金融など、幅広い業界のプロジェクトに4年間従事。2014年に独立。2025年に京都大学大学院人間・環境学研究科にて博士号取得。専門は文化心理学、組織行動。最近の研究テーマはAIの社会実装 × 職場の幸福感 × 文化の違い。 経歴と研究実績はこちら

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