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6次元モデル(異文化を理解するフレームワーク)ブログ歩きながら考える
2025.9.29
Googleの「宿題お助けボタン」停止にモヤモヤした話:教育でのAIの使い方を考える- 歩きながら考える vol.136
渡邉 寧 | 京都大学博士(人間・環境学)
今日のテーマは、Googleの「宿題お助けボタン」が生徒の学びを阻害するとして停止された件について。このシリーズでは、筆者が街を歩きながら、日々の気付きや研究テーマについてのアイデアを語っていきます。ふとしたタイミングで浮かんだアイデアや、知的好奇心をくすぐる話題をラジオ感覚で平日(月~金)毎日お届けしています。
こんにちは。今日は移動時間を使って、最近読んだニュースから浮かんだモヤモヤを話してみようと思います。Googleが「宿題お助けボタン」を停止したっていうニュースなんですけど、なんか違和感があって。歩きながら、ゆるく考えてみますね。
テクノロジーを止めちゃうのって、どうなの?
まず、何があったかっていうと、2025年9月にGoogleがChromeブラウザに追加したばかりの「宿題支援ボタン」を、たった数週間で停止したんです。ボタンを押すと、Googleレンズが宿題の問題を読み取って、AIがパッと答えを教えてくれる機能だったらしいんですけど。
教育界から「カンニングが簡単になっちゃう」って声が上がって、あっという間に機能停止。
うーん、これってなんだろう。新しいテクノロジーが出てきたら、とりあえず止めて、昔のやり方でいきましょうっていう。なんか、そういう話に見えちゃうんですよね。今後の展開がどうなるかわかりませんが、もうちょっと違う方法があるんじゃないかなって思います。どう使うかを考える前に、使わせないっていう選択になっちゃうとしたら、もったいないというか。

宿題って、正直つまらなかった
ここでちょっと個人的な話なんですけど、僕、宿題ってものすごく苦手だったんです。
家に持って帰ってきた答えのないプリントを前に、ひたすら問題を解く。翌日学校に持っていって、先生に提出する。この繰り返しが、なんていうか、つまらなかったんですよね。
「やらされてる」感がハンパなくて。何が楽しいのか、なぜこれをやるのか、よくわからないまま、ただプリントの枚数をこなしていく。結果的に、ほとんどやらなかったっていう(笑)。
でもこれ、僕だけの話じゃない気がするんです。宿題のやり方って、本当にこれでいいのかなって。
目的がある子と、そうじゃない子
AIの話に戻ると、面白いことに気づくんです。
AIが問題の答えを教えてくれるのだとしたら、それって問題集の後ろに答えが載ってるのと同じような状況ですよね。そう考えると、何が問題なんだ?と思いませんか?つまり、考えてみると、答えがあっても全然問題ない子っているんですよ。
次のテストで良い点取りたいとか、志望校に合格したいとか、純粋に「もっとできるようになりたい」とか。そういう目標がはっきりしてる子は、問題集の後ろに答えが載ってても問題ないでしょ。答えを見ながらでも、ちゃんと自分で考えて、理解して、次に活かしていく。答えは学習のツールとして使えるんです。
でも一方で、先生たちが心配してるのは、そうじゃない子たちのことなんでしょうね。ちょっと目を離すと楽な方に流れちゃうとか、答えを写して終わりにしちゃうとか。これも現実としてあるんだと思います。
だったら、みんなに同じやり方を押し付けるんじゃなくて、それぞれに合ったやり方を考えればいいんじゃないかと思うわけです。

公文式で感じた「楽しい学習空間」の記憶
そこで思い出したのが、小学生の頃に通ってた公文式のことです。
学童保育の隣に教室があって、放課後そこに行くと、みんながシーンとして問題を解いてる。自分も席について問題を解いて、できたら前の先生のところに持っていく。その場ですぐに丸つけしてもらって、間違ったところを教えてもらって、また席に戻って続きをやる。
これ、今思うとすごくよくできたシステムだったなって。何がよかったかっていうと、答えがすぐわかること。そして、みんなが同じ空間で頑張ってる雰囲気。不思議と「やらされてる」感じがしなかったんですよね。
この感覚を、AIを使って作り出せないかなって思うんです。

AIを使った新しい学習空間の可能性
想像してみてください。公文式みたいな「学習する場」があって、そこにAI先生がいる。
子どもたちはそこに来て、それぞれのペースで問題を解く。わからないところがあったらAIがすぐにヒントをくれる。できたら即座にフィードバック。間違えたところは、その子のレベルに合わせて説明してくれる。
家で一人でタブレットと向き合うんじゃなくて、みんなで学ぶ物理的な空間。でも、それぞれが自分のペースで、自分に合った方法で学べる。全国津々浦々、質の高い個別指導ができる。
AIが答えを教えても問題ない子には制限ないAIを渡す。サポートが必要な子には適度な制約と導きを。場の力を借りたい子には、こういう学習空間を。AIの使い方にはいろんなバリエーションがあっていいはずです。
大事なのは、一律に「AIダメ」じゃなくて、事例とデータを集めて、どんな子にどんな使い方が効果的なのかを、きちんと検証していくことなんじゃないでしょうか。
もしこの記事を読んで何か思うところがあったら、ぜひSNSでシェアしてコメントください。みなさんの宿題の思い出とか、理想の学習環境とか、聞いてみたいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。また次回の「歩きながら考える」でお会いしましょう!
著者プロフィール
渡邉 寧YASUSHI WATANABE
慶応義塾大学文学部/政策・メディア研究科卒業後、ソニー株式会社に入社。7年に渡りマーケティングに従事。約3年の英国赴任を経てボストン・コンサルティング・グループに入社。メーカー、公共サービス、金融など、幅広い業界のプロジェクトに4年間従事。2014年に独立。2025年に京都大学大学院人間・環境学研究科にて博士号取得。専門は文化心理学、組織行動。最近の研究テーマはAIの社会実装 × 職場の幸福感 × 文化の違い。 経歴と研究実績はこちら。
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